【書評】情報過多時代のコミュニケーションスキルは3つの前提を自分に持つ事「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」
コミュニケーションスキル、特に今回は「伝える力」にフォーカスしたお話しとなりますが、誰かに伝える・説明する、というものは結局は「実際に練習する」以外ではなかなか向上が難しいだろうという事は、多くの人の理解を得られるだろうと思います。
とはいっても社会的生物であり、更に高度情報時代を生きる私たちにとって、コミュニケーション能力の欠如はそのまま生活のクオリティに直結するテーマです。
たとえ先天的なコミュ力に恵まれなくても、「自分口下手なんです・・・」というセルフエクスキューズは辞めて、少なくとも今より少しマシになるかもしれないという可能性は追求していきたいものです。
また、現代人の一日に浴びる情報量は平安時代の人々の一生に匹敵するそうです。
普段話さない人だったりでキョドってしまい、短く簡潔に情報を相手に伝達出来ずに相手の記憶に残らないような説明は避ける必要があります。
本書を読み終わり、自分なりに実践に移してみているのですが、
特に効果を感じられたポイントを3点、ご紹介いたします。
1.自信こそ全て。
「人に何かを伝えて、動いてもらうために一番重要なことは、当たり前ですが、あたなたの『想い』です。」
自分で説明やプレゼンを行う時、自分が「このテーマであれば自分が世界で最も理解しており、一番自信を持って説明出来る」という事です。
仕事上で語尾が尻すぼみに「~だと思います。。」とか自信なさげに説明をしてしまい、結果信用されなかった事は私も経験がありますので、これは本当にそうなのだと感じます。
勿論、自信を持つためには内容の理解のためにそれ相応の時間とエネルギーを消費するわけですが、その過程こそが一番大事なところです。
スマートにいこうとするな、泥臭くても自信が持てるまで準備を怠るな、というわけですね。
2.使う言葉は中学生レベル
「大人でも、少し難しい言葉を使うと、すぐに迷子になってしまうのです。迷子になってしまうと、テレビの場合、すぐにチャンネルを変えられてしまうのです。だから私たちは、専門用語以外は、中学生でもわかる言葉を使っており、『絶対に迷子にならない』ようにするんです」
上記は著者の伊藤さんが出会ったニュース番組のディレクターの方の言葉なのですが、話は相手が分るように、用語以外はそれこそ中学生に伝わるように作っているそうです。
キョドってるタイプのコミュ障である私には耳が痛い話で、仕事で直面する複雑な場面を複雑なまま説明しようとして場を白けさせてしまったことは数えきれないほどあります。
ヘンに背伸びをして仰々しい言葉で説明しようとしなくても、意外と中学生の国語力でビジネスシーンの会話は何とかなるのです。
3.結論ファースト
自信の話と語彙レベルの話は前提として、こちらはどちらかというと技術よりの話です。
書籍でも現場でもよく言われる話なのですが、やはり強力なのです、「結論から話せ」というものは。
更に「結論-根拠①/根拠②/根拠③」のように、3つほどの根拠で結論を支える形のピラミッド構造をあらかじめ持っておき、説明の流れも「結論→根拠①→根拠②→根拠③→結論をもう一度おす」形がスタンダードです。
ちなみに「3つ」というのは、2つでは少なく、4つでは多すぎるかららしいですが、日本人が「3」という数字がすごく好きだからでもあり、フォーマット的に受け入れられやすいのです。
日本三大なんとかとか、あと慣用句に3度とか3回が含まれるもの多いですね。
以上、情報過多時代のコミュニケーションスキルは3つの前提を自分に持つ事というお話しで、「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」の書評となりました。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
- 作者: 伊藤羊一
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2018/03/14
- メディア: 単行本
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